イトコの『まー姉(仮名)』の結婚が決まった。
それで、『延命さん』にみてもらうと言う事になって、母の実家(実家と言っても代替わりして伯母さんの家ではあるが)から車で『延命さん』まで向かった。
延命さんの駐車場で車から降りて、本殿に向かおうとしたら、
ここで、しんがりで皆のあとに続いていた、うちの母親は、私に向かって言い放った。
「あんたはここで待ってなさい」
神社の境内で、幼児の私をを置き去りにして、本殿の中に消えていくうちの母親。
仕方ないので、境内にある鳥居の近くで遊んでいたら、数分もしないうちに、イトコの『ちー姉(仮名)』が、本殿から出てきた。
うちの母が私を連れて本殿に入ってこなかったので、どうしたのか?聞いて、外にいるって事を知って、心配して出てきたのだ。
まぁそれが普通だよね(苦笑)
神社の境内で、地面に絵を描いてたりして遊んでいたが、段々その遊びにも飽きてしまい、鳥居に石がのっているのを見て、自分も乗せたいとごねた。
そして、何故鳥居に石が乗ってるのか?不思議でしょうがなかったので、『ちー姉』に聞いてみたのだが、『ちー姉』はにこにこしながら、「鳥居に石を投げてご覧」って言った。
言われた通り、境内に敷き詰められていた石を投げてみたが、私が何度投げても鳥居に石がのっからなかった。
『ちー姉』が鳥居に向けて石を投げたら、鳥居の貫に石がのったのだ。
ただし、『ちー姉』の投げた石が乗っかると同時に、それまで鳥居にあった石が2個程、落ちたが…。
私、吃驚。
多分、『ちー姉』も吃驚していたんだと思う。
そのうち、延命さんの御神託を受け取った『まー姉』が本殿から出てきて、私らの所に来た。
『まー姉』に、私が鳥居に石を投げても乗らなかった事を報告したら、
「鳥居に石が乗ったらそりゃあいけんわ。その歳で嫁に行くって話しになったら、叔母ちゃん、泣くわ」って言われた。
「でもちー姉ちゃんが投げた石、鳥居に乗ったよ!」
『まー姉』吃驚。
「え!乗ったの?」って、ちー姉の顔を見ながら言った。
言われた『ちー姉』は俯き加減で頷いた。
『延命さんの鳥居』
この鳥居に石が乗ると、1・2年内に結婚が決まると言う伝承があるのだ。
『まー姉ちゃん』も前に『延命さん』に来た時に、鳥居に向かって石を投げたら、乗ったらしい。
そして、『ちー姉』もその後、(石が乗っかってから2年もしないうちに)結婚が決まり、又 延命さん行きが決まるのである。
…あれ…タイトルが『延命さん』と言われるお婆さんは凄かった。なのに、なんか延命にある鳥居が凄かったって言う話しになってますねw
次こそは絶対『延命』のお婆さんの凄い話いれます!ええっ!!絶対だ。
そういうわけで
『延命さん』と言われるお婆さんは凄かった。後編に続く。